2011年1月14日金曜日

董仲舒


前漢(紀元前202- 8年)
武帝の時、賢良文学の士で挙げられた董仲舒は儒学を正統の学問として五経博士を設置することを献策した。武帝はこの献策をいれ、建元5年(紀元前136年)、五経博士を設けた。従来の通説では、このことによって儒教が国教となったとしていた
前漢の董仲舒(とうちゅうじょ)が王者の修めるべき「五常の道」を唱える。
「五常の道」とは儒教において恒常不変の道とされる、仁義礼智信の五つの徳をいう。
これよりより先、孔子は、諸徳を包摂する最高の徳として仁を説き、孟子は仁義を強調し、さらに礼智をあわせた四徳を唱えたが、董仲舒は陰陽五行思想に基づいてこれに信を加えたのである。
五行とは、万象の力の働きをいうが、木火土金水の五つの働きとして現される。
仁「自他との隔てをおかず、一切のものに対して慈しみ、情け深く、思いやりの心を持つこと」
礼「社会生活上の定まった形式、制度、儀式、作法等のこと」
信「嘘を言わない、人を疑わないこと」
義「人としての正しい道、道理にかなったこと」  
智「ものごとをよく知り、わきまえていること」
五行と五常はこのように対応している。
五つの徳をバランスよく兼ね備えることが君子の道理ということであろう。

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